映画
"De-Lovely"
- the Cole Porter Story at AMC Empire 25, New York, NY, July 2004 |
以前から大の
Cole Porter のファンであった僕だが、今回2ヵ月の
NY / コネティカット 出張中に、ちょうどこの映画が上映されていて本当にタイミングが良かった。仕事が終わってから、Grand
Central からも近いシネマコンプレックスAMC
Empire 25 (between Broadway & 8th Ave. ) に向かった。(この
"25" というのは、なんとスクリーンが25もあるかららしい!お~!)
それにしても、この日は夕焼けがとてもきれいで、仕事の疲れも忘れるくらいだった。 さて、"De-Lovely" という映画ですが、アメリカを代表する偉大なるソングライター、Cole Porter の生涯を描いたミュージカル伝記作品。日本でも、ブロードウェイ音楽やジャズの好きな人であればCole Porterのことは知っているかも。Coleが作曲した "So in Love" は、以前 "サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ"でお馴染みだった日曜洋画劇場のテーマ曲として使われていたし、土曜の某ニュース番組のテーマ曲として "Night and Day" という曲も使われていたことがあった。 Cole役は、Kevin Klineで、妻Linda役はAshley Judd. そして、Robbie Williams や Sheryl Crow, Alanis Morissette, Elvis Costello, Natalie Cole という豪華アーティストたちの歌。もちろんKevinも "So in Love," "Easy to Love" などを歌っています。Kevin はこんなに歌が上手かったとは知らなかった。ただWilliam McBrienが書いたCole Porterのバイオグラフィを読むと、この映画はColeの"ライフスタイル"がより前面に出ていて、しかも彼の人生のごく一部を描いた作品のように思われる。 五線譜のラブレター | |||
B&NではColeのDVDも見つけた。さまざまな関係者、アーティストたちがColeのことを語っていています。ミュージカルのシーンも見られます。オススメ!(7/2004)
| この映画を観て数日後、57th St. の書店 Rizzoli で、Cole のバイオグラフィを見つけたので買った。この本は彼の生涯を本当に良く網羅しているので、興味ある方は是非読んでみてください。写真も結構載っています。(7/2004)
| また、こちらのDVDはThe Bell Telephone Hourの番組のもので、Ethel MermanがColeについての語りからperformanceまでをやっています。(10/2004)
| |
それから、サントラのCDもかなり良いです!僕は
NY の書店 Barnes
& Noble で買ったのですが、Kevin Kline
が歌う "Easy to Love"
がbonus trackとして収められていた。(B&N
Exclusive盤)
| 2004年のクリスマス直前に、注文していたDe-LovelyのDVDが到着!最高のChristmas
giftになった。
| ||
では、かなり簡略しましたが、Cole Porter の人生について: | |||
1891年6月9日にインディアナ州ペルーの裕福な家庭に生まれた。10歳の頃にはもう作曲を始めた。Cole の祖父 James Omar, "J.O." はかなり厳格な資産家でColeを弁護士にしたかったのだが、母の Kate は既に Cole の音楽家としての才能を見抜いていた。高校は東部マサチューセッツの全寮制、ウースター・アカデミー ( Worcester Academy ) に入学した。卒業後には、イェール大学 ( Yale University ) に進学し、フットボールの応援歌をはじめ、多くの曲を作曲し、イェールのエンターテイナーとして有名になっていた。イェール卒業後にはフランスに渡り、パリで裕福な絶世の美女、Linda Lee Thomas と会い結婚。 その後、妻リンダと長期に渡ってヴェネツィアに滞在し、作曲活動を続けた。ヴェネツィアの彼のもとには多くの著名人達が訪れ、その中にはあのガーシュウィンやルービンシュタイン、ラフマニノフもいたらしい。アメリカに戻ってからも数々のブロードウェイ・ミュージカルや映画音楽の曲を書き続けた。映画"De-Lovely"の中のシーンでもあったように、50代半ばに落馬事故で足を骨折し、その後10年以上も治療を続けるも空しく、結局は右足を切断することになる。70歳を目前にしたColeに対し、彼の母校イェール大学は Doctor of Humane Letters名誉学位を授与した。それから4年経った1964年10月15日、カリフォルニア州サンタモニカでこの世を去る。生前の彼の意向で生まれ故郷インディアナ州ペルーの墓、the Mount Hope Cemetery で永眠。 | |||
この映画を観終わって外に出ると夜。熱気のある 42nd Street を歩き出し、この辺りに乱立するブロードウェイ劇場に Cole の姿を映してみると彼の曲が聞こえてきたような気がした。 五線譜のラブレター |