ポーランド映画
"The Pianist" (戦場のピアニスト)
のワールド・プレミア体験記 in
グダンスク
2002 年 9 月 6 日 |
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2002 年 9 月にポーランド・グダンスク滞在中、タイミング良くも
9 月 6 日のワールド・プレミア(世界初上映)を、この映画の舞台であるポーランドで観ることが出来た。 上映初日、グダンスク中央駅前の Superkino というアメリカによくあるようなシネマコンプレックスに行った。とにかく物凄い人の数でしたが、なんとか座って観ることが出来た。ワルシャワではなくグダンスクであっても、ロビーにはメディア関連らしいカメラマンも見られた。 映画化される数年前に 『ザ・ピアニスト』 として読んでいた本も良かったが、やはり映画化されたものを実際に観ると、この歴史上の事実がいかに惨忍なものであったかということと同時に、戦禍を粘り強く生き抜いていくシュピルマンの姿には非常に感動した。"生きていること"、"生きていくこと"を深く考えさせられるものだった。 映画終了後外に出ると、素晴らしく晴れ渡った平和なポーランドが少し違った場所にさえ見えた。ずっと脳裏に焼きついて離れないこの実話をもう一度見ておきたくなり、結局その日の夕方、今度はグダンスク旧市街の映画館に行き再度この映画を観てしまった。終了後に駄目モトで映画館のスタッフに "Pianista" のポスターをもらえるか聞いてみると、張ってあったものを手渡してくれた。Dziekuje Bardzo! 映画によって一つわかったこと、それは『ザ・ピアニスト』という本の中で何度か出てきたショパンのノクターン嬰ハ短調が、第 20 番の方であったということ。21 あるショパンのノクターンには嬰ハ短調のものが 2 つ存在するので、どちらのものか気になっていた。 また 9 月 5 日の夜には、ワルシャワのショパンコンクールが行われるあの国立フィルハーモニアで、ローマン・ポランスキ監督と主演のエイドリアン・ブロディに金の賞杯を授与される様子がテレビTVP1(ポーランド第1)で一時間に渡り全国生放送されており、国をあげて歓迎ムード一色に包まれていてこれまた感激だった。授与された後、ローマン・ポランスキ監督はその喜びを数分間語っていましたが、ポランスキ監督のポーランド語はとてもゆっくりでそれがとても印象的だった。彼はフランス・パリ生まれのユダヤ系ポーランド人のようですが、やはりフランス語の方が得意なのでしょうか…。 さらにその翌日 9 月 6 日のポーランドの "Zycie" という新聞には、5 日のフィルハーモニアでの様子や映画の紹介が一面記事で3ページに渡って載っていた。 この映画のストーリーの内容を簡単に言うと、 ポーランド・ワルシャワのラジオ放送局でピアニストとして働いていたユダヤ人ピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマン自身が、第二次世界大戦下をやっとの思いで生き抜いた姿を描いた実話です。 シンドラーのリストに感動した方やショパン、ピアノの好きな人はもちろん、そうでない人にも是非お勧めです! |