バルト海沿いのグダンスク、ソポト、グディニアを合わせて、"Trojmiasto" Tri-City と呼ばれている。そこはこれまでのポーランドのイメージを一掃したところだった。 | |
ポーランドの北部、バルト海に面した港町、そしてこの町も第二次世界大戦で全て破壊された…。頭の中の知識としてそれがあり、この町に対してイメージしていたものが漠然とあった。それが、グダンスク中央駅を出た瞬間、眩しい太陽と青い空、アメリカ系のホテルやファーストフード、カフェ、シネマコンプレックスが建ち並ぶ、これまで僕が訪れたポーランドの都市とは全く異なる光景が目の前に広がっていた。 ワルシャワやクラクフよりも見どころは中心に集中しているので、交通機関を利用しなくても歩いて回れる。長い広場という意味の Dlugi Targ 旧市街を抜けるとモトゥワヴァ運河に出る。この周辺に海洋博物館、聖母マリア教会、そしてその運河に向かって張り出す高さ 30 メートルある巨大な木造クレーンがある。このクレーンは、中世ヨーロッパ最大、最古のクレーンらしい。 |
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旧市街の中でもとりわけ最も趣のある場所は、Ulica Mariacka (St. Mary's Street/聖母マリア通り) だった。聖母マリア教会からモトゥワヴァ運河までの数百メートルほどの短い通りだが、両サイドに並ぶ伝統的な建物は大変美しかった。かつては裕福な商人たちが住んでいたらしいが、今では琥珀の宝飾品店や高級なカフェが軒を連ねていた。夜にもこの通りを歩いてみたが、雰囲気ある佇まいがとても良かった。 |
この町で面白いなと思ったものがある。それは道路の標識で写真のように、北欧の Helsinki (ヘルシンキ) や Sztokholm (ストックホルム) が矢印で方向が示されているのである。グダンスクから北欧の都市にフェリーが運航されているからだが、陸続きでもないのにこういった標識が妙に面白く感じた。 | |