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Day 2
ヴァルデモサ、マヨルカ
バレアレス諸島、スペイン

 
この図書館は、昔はミーティングの部屋として使用されていた。そして、修道士たちは 1度に3冊まで本を借りることが出来たのらしい。

びっしりと本で埋め尽くされた本棚の中央には、美しい三連祭壇画が置かれていて目を引いた。

回廊を歩き、他の部屋にも立ち寄ってみると Prior's Garden(修道院長の庭)に出た。そこには誰もおらず、赤い花に、たくさん生ったレモンの木。そして真っ青な空。
 
修道院内部には、お土産や記念品などを買えるところもり、サンドの「マヨルカの冬」の本が、スペイン語、フランス語、ドイツ語、そして英語であり、色々な出版社のものが出ていた。そして言うまでも無く、ショパンの本も。小さな可愛らしい修道士の人形もあった。

単に「薬局」と呼ぶには美しすぎるのだが、この部屋は18世紀に使用されていた薬局で、当時のままの姿が残されていた。修道士たちが病気になったりした時は、ここに駆け込んでいたに違いない。大きなセラミックのポットやボトル、そして薬剤器具はそのままの形で展示されていた。

そして、この修道院内の教会で暫し祈りを捧げ、修道院をあとにした。

 
その後、修道院裏の小路を下りて行くと、丘陵に建つ家々や Sant Bartomeu 教会、聳える山々の素晴らしい眺めを楽しめた。ヴァルデモサの村は本当に美しい。 やがて、馴染みのあるショパンの曲がどこからともなく聞こえてきた。音のする方向に進んでみた。

ノクターン第20番は、このKing Sanche(サンチェ王)の宮殿から聞こえていた。どうもこの宮殿で、コンサートが行われていたようで、このノクターンが終わると拍手が聞こえた。僕はこの宮殿のすぐ側に座り、暫く演奏を聴いていた。次に聞こえてきたのは、ワルツ第7番、それからプレリュード第15番「雨だれ」、そしてエチュード作品251番と演奏され、ヴァルデモサの風景を見ながらショパンがここにいたことを噛み締めながら想像し、結局コンサートが終了するまで全ての演奏を聴き、気付くと周りにもたくさんの人たちがこの建物の周りに座って佇んでいた。

 

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