その後は国鉄の駅に向かったが思ったよりも遠く 20分以上も歩いた。すぐにピエンツァ行きのバスの切符を求め切符売り場に行くと、なんと、今日はピエンツァ行きのバスは出ておらず、手前の町モンタルチーノまでしか走っていないと言われた。またしてもこんなことに…。でも まぁモンタルチーノまで行けばあとはなんとかタクシーでピエンツァまで辿り着けるだろうと考え、モンタルチーノ行きの切符を購入。(ここシエナの国鉄駅前のバス乗り場はバス停表示も無く、行き先表示も無く、とてもわかりづらい。)しばらくして、"Montalcino" と表示されたバスが来て乗り込み、4:45PM 出発。 1 時間ほどでモンタルチーノに到着。ここも丘(というか殆んど山だった)の上に築かれた小さな町だったが、サンジミニャーノに比べかなり小さく、しかも道がどこもとても急な坂になっていて急な階段もいくつもあった。標高が高い。すぐにタクシーを探すが、この町でも全然見つからない。いくつもの店に次から次に、どこでタクシーがつかまるのかを聞いて回った。ここでも英語がわかる人がとても少なく、ピエンツァでのホテルの住所の紙を見せてわかってもらえた。そして、あるワインの店で、町の中心の教会前で待っていればタクシーが来ると言われたので、そこに行ってしばらく待っていたが、タクシーなんて 1台も現れない。そもそもこんなに狭い路地に車が入って来れるのか?という感じだった。そしてどんどんと時間が経ち、風が冷たくかなり寒くなっていた。この町は殆んど山の上のようなところだった。そしてなんと恐ろしいことに、携帯を見ると電波が届いておらず圏外になっていて本当に焦ってしまった!しかも公衆電話も見つからなかった。これではピエンツァで泊まるホテルに連絡を取るにも取れず。もう時間は夕方 7:00PMを回っていた。本当に今日中にピエンツァに着けるのだろうか、もう隣町まで来ているというのに…。焦りも頂点になっているところ、ある店でタクシードライバーが近所の店にいると教えてくれ、その店まで連れて行ってもらい、そのタクシードライバーを発見!まるで神のように見えた。事情を話し、ピエンツァまでお願いした。とても親切なドライバーで、車を止めてあるところまで 5 分ほど話しながら一緒に行った。(彼は今回僕がトスカーナの旅を通して話したイタリア人の中で最も英語が流暢で、ピエンツァまでの車中でもたくさん会話することが出来た。なんと昨日は客を乗せ サンジミニャーノまで往復したと言っていた。) やっとピエンツァに向けモンタルチーノを出発!タクシーから走行中見たモンタルチーノからピエンツァまでの風景は今でもしっかり頭に焼きついている。このエリアが今回のトスカーナの旅の風景の中で最も素晴らしかった。この辺りは世界遺産になっている Val d'Orcia (ヴァルドルチャ つまり オルチャ渓谷)で、なだらかなで雄大なトスカーナの風景がどこまでもどこまでも果てしなく続き、息をのむほど美しくふらふらと酔ってしまいそうな感じさえした。 そして 20 分弱でとうとうピエンツァに辿り着いた。穏やかで平和なところ。ホテルにチェックインした時には既に 8:00PM を回っていたが、部屋に荷物を置いてすぐに外に出て、夕焼けに染まるヴァルドルチャを見に行った。ちょうどヴァルドルチャに夕陽が沈もうとしている時で本当に美しかった。近くには猫もいて、夕陽を眺めていた。この猫翌日にも同じ場所で見かけたがどうもこのあたりに住み着いている様子。 |
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よくここまで来たな~と思いながら広大なヴァルドルチャの大パノラマに感動しながらホテルに戻った。 | |
Day 4 につづく… | |