イタリア・トスカーナ - Day 4 午後 ヴァルドルチャ (オルチャ渓谷) ピエンツァの町の入り口を出て西へ向かって行くと、眼下にヴァルドルチャが果てしなく広がる散歩道がある。ここからは本当に美しいヴァルドルチャが臨める。オリーヴ畑の向こうにどこまでもどこまでも青々とした丘が続き今までに見たこともない世界が広がっている。 |
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そして、丘をとぼとぼ下っていき、車も人も全くいないのヴァルドルチャの中に身を置いてみたくなり、小路へと進む。ピエンツァの丘の上から見えたポツン、ポツンと生えた糸杉の道目指して歩き出した。本当に誰もいない。何も聞こえない。 |
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そして糸杉に導かれ、さらに足が進んでいく。とても不思議な感覚がした。自分が地球という星に生きていると初めて実感したというのだろうか、そんな感覚。そして一羽の鳥が頭上を通過した。その時、"シューン" という音がした。風と鳥の翼が摩擦した音、こんな音がするのか!空を見上げると青い空に飛行機が、どこからどこに行っているんだろう? | |
そして振り返ると、なだらかな丘の上にピエンツァが。あの小さな町がルネサンスの宝石と呼ばれる所以がわかったような気がした。ドゥオモの鐘楼や宮殿、さらに僕が滞在しているホテルが見えた。しばしこの場から動きたくなかった。一体自分はこれまで何をしてきたのだろうか… | |
このヴァルドルチャの中を歩いた体験は一生の思い出になった。 Day 5 につづく… |
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