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Palazzo Vecchio ヴェッキオ宮殿はフィレンツェの市庁舎だが、今では博物館として使用されている。この角ばったデザインはトスカーナ地方でよく見られる典型的な建築で、シエナやモンテプルチャーノでも見て馴染み深い様式だった。この建物の前は Piazza della Signoria という広場になっていてたくさんの観光客で賑わっていてまさにフィレンツェの中心という感じがした。

そして、ヴェッキオ宮殿の入口には、ミケランジェロのダヴィデ像。これはレプリカ。因みに、フィレンツェにはダヴィデ像は全部で 3体あり、これは僕が見た 2番目のダヴィデ像だった。

 

イタリアの偉大な詩人、ダンテの作品は読んだことはないが、僕が 20代初めに フランツ・リストのAprès une Lecture du Dante: Fantasia quasi Sonata 巡礼の年 第2年 イタリアより 「ダンテを読んで ~ ソナタ風幻想曲」 を聴いて以来、このダンテという詩人には関心があった。Dante Alighieri ダンテ・アリギエリは、1265年にここで生まれ、この場所は今では彼の博物館となっていた。

フィレンツェはこのダンテが生まれ育ち殆どの人生を費した場所であり、あの有名な「神曲」を書いたのも、ここフィレンツェであった。

博物館正面の壁には大きなバナーが提げられてあった。

 
博物館の前には、ダンテの銅像も設置されていた。

壁横に目をやると、このようなプラカードが貼られており、その時は何が書かれているのかわからなかったが、"ARNO" というワードから、彼の作品の中から一部が抜粋されているのであろうと予想できた。

日本に帰国し、この一節を調べてみると、

「美しいアルノ川の流れる場所で私は生まれ育った。」
(94-95)

と書かれていたのだ。

彼はこの街を愛し、誇りに思っていたに違いない。

 
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