今朝と同じ道を通り、再びミケランジェロ広場への丘を登った。ただその前に、フィレンツェの町を眺めてみたい別の場所があった。 | それは、Basilica di San Miniato al Monte 山頂にあるサン・ミニアート大聖堂であった。ミケランジェロ広場よりやや南側でさらに高台に位置しており、1062年に建立されたもの。 また、ミケランジェロ広場ほどは知られておらず、そこまで観光客でごった返しているところでもないと予想でき、ミケランジェロ広場からの眺望よりも さらに素晴らしい眺望が望めると思ったのである。 夕照まではまだ少し時間があったため、この大聖堂の周りを散策し中に入ってみた。 |
誰も居ない静まり返った大聖堂。祭壇に近づいて行き、後陣に描かれたモザイクを見上げると、聖母マリアとサン・ミニアートに挟まれたキリストをじっくりと鑑賞した。 | そしてふと振り返ると、クリアストリーから射しこむ光のあまりの神々しさ。名残惜しさを感じつつも、大聖堂をあとに。 |
外に出ると、目の前の光景にはっとした。そしてすぐに頭に浮かんだ「創世記」の一節:
その驚くべき光景に言葉を奪われ、ただ茫然と立ちつくした。 |
この日の最後の陽光がフィレンツェの街を浴びせていた。 |