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ロベルト・シューマン生誕の地、ツヴィカウへ向かう朝、朝食はホテルで取らず、Riquet リケイ という、伝統的なウィーン風カフェで食事した。色々なガイドブックにお勧めのカフェとして載っていたこのカフェはホテルからすぐ僅か 1分ほどのところにあった。

2つの象に迎えられ、Riquet のドアをゆっくりと開け中に入って行った。

 

1908 年創業で、店内はアール・ヌーヴォー様式で良い雰囲気であった。

 
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窓際の席に座ると、この店のシンボルマークの象が親子が居た。

 

店員は皆フレンドリーで、いくつかの朝食メニューの中から、アメリカンブレクファストにした。美味しく、店内の居心地があまりにも良かったため、もうしばらくこの店に留まっていたかったが、予定していたツヴィカウへの電車の時刻も迫ってきており、この店をあとにし、駅へ向かった。

 
 

ライプツィヒの電車のシステムはとても便利に出来ていて、中央駅まで行く必要は無く、すぐそばの中央広場の真下にある Markt Station から S-Bahn という近郊電車で直接ツヴィカウまで行くことができた。

予定通り 10:41 に出発。

 

いくつかの地下の駅を通過したあとは、地上を走り始め、 ザクセン地方の牧歌的な風景が広がっていた。

シューマンは何度この風景を目にしながら、故郷 ツヴィカウとライプツィヒを行き来したのだろうか。こんな風景もシューマンの作風に幾ばくか影響を与えていたのだろうか。

     
 
目の前のテーブルには、路線図が描かれており、車中 ツヴィカウまでの行程を確認できた。  

75 分ほどでツヴィカウの駅に到着。ついにここに来たか…、という感じであった。

 
 

観光客も多く明るく活気のあったライプツィヒとは打って変わり、ツヴィカウの駅前は静まり返っていて、客を待つタクシー以外は誰もいなかった。日曜の正午だったこともあるかも知れないが、ここまで静かとは。

果たしてここから無事にシューマンの生家まで辿り着くことができるだろうかと少し不安になりながらも、事前に調べていた Neumarkt 行きのバス停前でバスを待ち、数分後にはバスが現れた。

 

乗車前に念のため Neumarkt 行きかそのバス運転手に聞いたが、ドイツ人にしては珍しく英語がわからない表情をされたが、僕の後ろにはバスに乗り込もうと 2人待っていたため、とにかくそのバスに乗ってしまった。走り出してから、そばにいた10代くらいの乗客に、このバスは Neumarkt 行っているのか英語で聞いてみると、すぐに "Yes" との返答された。そして 5分後には Neumarkt に到着しホッと下車した。そこからはトラム(路面電車)に乗り換え、シューマンの家のある Hauptmarkt に向かった。

 
 

Neumarkt から Hauptmarkt まではほんの数分で、トラムを降りた途端、すぐ目の前にシューマンの像!なんだか夢を見ているような気がした。

 

"失われた夢" と題されたこの像、その表情、仕草と シューマンの人間性がとてもよく表されていると思う。頬杖をつき何かを物憂げに考え込むその姿。

 
 

そこからはほんの 1 分ほどでシューマン生家に到着。子供の頃から本や雑誌に載っていた写真で何度もこの家を見ていたため、すぐにこの家だとわかった。

 

彼の生家の壁には、ロベルト・シューマンが 1810 年 6月 8日にここで生まれたことを示す表示が記されていた。

 
 

生家の入口は角を曲がった反対方向にあった。

  いざ、シューマンの家の中へ!
 
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